【子育て】「ぎゃっ!え”~っ!!」を抑え込んで子どもの好奇心にのっかってみるのも悪くないかも?!

子育て
UnsplashJack Tが撮影した写真
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葉が食い尽くされ、茎だけになったブロッコリーが虫かごの中で左右に大きく揺れている。

思わず席を立って、かごの中をのぞきに行くと、ぞろんと長い体の『あおむし』が上体を起こして茎をむしゃむしゃ食べている。

ギョッとしつつも、必死に食べている姿を見ていると妙にかわいく見えてくる不思議・・・。

そもそも田舎いなか生まれの田舎育ちの私は長くてウネウネした生き物は大嫌いだ。頭に思い浮かべるだけで首筋から背中にかけてゾワゾワ、ざわざわする。

大抵、へびを首に巻いて写真を撮りたがるのは、彼らと遭遇そうぐうすることがない都会の人間だと思う。

そんなウネウネ嫌いの私の家で「あおむし」を育てることになったのは、我が娘が「あ~あ、あおむし飼いたいなぁ。」と突如とつじょ言い出したからだ。

そこらへんに普通に飛んでいる小さな羽虫にも「ぎゃ~っ!ぎゃ~っ!」とうるさく騒ぎ立てていた娘が、見た目からして気持ちの悪い「あおむし」を飼いたいですって?

話を聞けば理科の授業でモンシロチョウを卵から育てることになり、そこで生まれたあおむしを観察していたら可愛く見えてきたらしい。

でも・・・、幼虫か・・・。

料理をする身になって、葉物野菜にウネウネしたものを見つける度にギョッとしている身としては、できるだけ関わりたくないたぐいの生き物。しかも虫嫌い歴の長い娘、本気で何日も世話するんだろうか・・・。

でも、言うわな。

「絶対にちゃんとお世話する!ふんの片付けもちゃんとする!」と力を込めて良い返事をするわけだ。

むむ・・・。しばし熟考じゅっこう・・・。

小さい虫を見つけるだけで騒がれ、泣いたり叫んだりする娘にイライラするのも、正直うんざりだし、毎回退治たいじするのも面倒くさい。

虫なんて世界中どこにでもいるんだから、いちいち騒いでたら消耗しょうもうするわ。

虫を克服こくふくできた方が絶対良いに決まってる。ってなわけで、いざ実家の畑へ。

For commercial use, some photos need attention.によるPixabayからの画像

あっ!黄色い花みっけ!「ほらっ、菜の花あったよ。見ておいで。」

虫嫌いを引きずっている娘、案の定「ママ~来て~!探して~!とって~!」


ぁ~っ?!」

取ってあげても常にへっぴり腰で、あおむし付きの葉をいつまでたっても手に持たない娘に何度イラついたことか。

でも、悲しいかな。あおむしを見つける度に「いたぁっ!」といって嬉しそうに目をキラキラ輝かせる娘を見るのはやはり嬉しい。

飛びねながら両親に見せに行く娘のイキイキとした姿は可愛い!非常に嬉しい!!

れた弱み」ならぬ「産んだ弱み」で母はついつい「こんなで面倒見られんの?」といった疑いの気持ちにもふたをして「あおむし」を連れて帰ってしまうのですよ。

Abdulmomn KadhimによるPixabayからの画像

しかも最初イチゴの空のパックに2匹だけだったのに、翌日にはダイソーの300円の大きめ虫かごをGetゲットしに行き、さらに10匹以上追加・・・。ウネウネ、いっぱいじゃん・・・。

でも驚いたことに、娘の様々な発見に付き合っていくと、気持ち悪かったはずなのに、見ていられる。しかも結構長く。そして今まで知らなかったことがバンバン知れて意外や意外、面白い。

例えば、あおむしの口はネコみたいな『人』型(緑の体の中で数少ない茶色の部分!)だということ。

モンシロチョウが好きな野菜として教科書にはキャベツや菜の花が登場するけれど、ブロッコリーも食べること。

ついでに、菜の花と茎ブロッコリーを入れたら、茎ブロッコリーの方が人気があること。

ものすごい勢いで葉を食べつくしていくこと。

ウンチを出す量も、回数も半端はんぱはないこと。

掃除したそばから新たなウンチをコロンコロン転がしてくれちゃうこと・・・。

幼虫のお腹の部分にはちょうの足に当たる部分らしきところ以外にも足らしい吸盤きゅうばんがあること。

さなぎになる為に動かなくなると幼虫の時よりも体は短く、しかし厚みをびること。

動かなくなってさなぎらしい3つのつのみたいなのができる瞬間ピキッと音がすること。

同じ種類のあおむしでもさなぎになる場所によって色がちがうこと。

『3cmくらいになるとさなぎになる』と本にっているけれど、実際には4cm以上になっているのに食べ続けてる食いしん坊が何匹もいること。

etc・・・etc・・・ete・・・

小学生の時、学校であおむしを育てた。授業もしっかり聞いた。
キャーキャー言いながら幼虫を手のひらにのせたし、観察だってした。

だからアブラナ科の野菜が好きなことも、昆虫だから足は6本だということ、アゲハとはまるで見た目が違うこともすでに知っていた。

でもこんなにいろいろな発見はなかった。

自分の家で育てるのと学校で育てて一時いっときだけ観察するのとでは、大きな違いがあるんだ!

本の中だけのことと、より時間をかけて観察&体験することとの違いはこういうところにあるのだ。

これは、とてもとても大きな発見だった。

大人になっても知らないことを知れるのは好奇心が刺激されて、もんのすごく楽しい。

「気持ち悪い」とか「嫌い」の感情をおさえて子どもの好奇心に付き合ってみると、子どもにはもちろん、自分自身も新たなワクワクに出合えるかもしれませんよ。

その出合いによってモノクロの日常がいろどりり豊かなものになるかもしれませんよ。

子どもの提案ていあん、ちょっと受け入れてみるのも良いかもしれませんよ?

Larisa KoshkinaによるPixabayからの画像

ところで、あおむしたちと数日過ごしてみて、出てきた疑問。
3cm超えて大きくなっても、なかなかさなぎにならずに食べ続けてる子がいるけど「さなぎになろう!」ってどのタイミングで思うんだろ?まだ幼虫のまま残っている子をみていると「どうしても食べるのを諦められない・・・」「新しいことに挑戦するのは億劫おっくう」といった風にグズグズしているように見えてしまうんだよな。何だか、どこかの誰かさんみたいよね。ハハ。

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