【芸術】劇団四季ミュージカル『ジョン万次郎の夢』~芸術鑑賞で歴史に無関心な子も歴史好きになっちゃうかも!点と点がつながるとおもしろい!

子育て
UnsplashPaolo Chiabrandoが撮影した写真
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こんにちは!まじょじょまです。

先日娘と劇団四季げきだんしきファミリーミュージカル『ジョン万次郎の夢』を鑑賞してきました。

この作品は、日本人で初めてアメリカに渡ったといわれる、ジョン万次郎こと中浜万次郎なかはままんじろうが、鎖国さこくを200年以上も続けていた日本を開国させるため、再びアメリカにおもむくまでを描いた作品です。

当時は唯一オランダが日本と交流を持てた国だったのよねぇ。

鑑賞してみて芸術も子供が歴史好きになるきっかけになるな、と思ったので記事にすることにしました。

あらすじ

土佐とさ(現在の高知県)の漁村で漁師の子として生まれ育った万次郎は、14歳で初めて仲間たちと漁に出て、嵐に巻き込まれてしまいます。数日間、漂流ひょうりゅうしたのち、なんとか無人島にたどりつき、143日後、偶然通りかかったアメリカの捕鯨船ほげいせんに助けられます。

日本の捕鯨に「野蛮だ!」と文句をいアメリカもかつて鯨、捕っていたのね・・・。

しかし時は鎖国時代。助けてもらったものの外国の船は日本には入れず、戻れたとしても万次郎たち自身、命の保証はありませんでした。万次郎はアメリカの船長と共にアメリカに渡ることを決意します。

万次郎が8年間、捕鯨船 船長のもとで過ごしている間に、アメリカ国内でも鎖国を続ける日本に対する批判が高まります。「いつまでも鎖国を続ける日本を開かなければ」と考えるようになります。

鎖国の日本に戻るのは命がけの行為ですが、同じ人間同士、必ず分かり合えると信じ、日本に戻ることを決意します・・・。さて日本は国を開く決断を下すのでしょうか・・・。

鑑賞した結果

大人と子供とでは感じ方に開きがあるかも・・・

劇団四季ということもあって、当初大いに期待して観に行きましたが、ファミリーミュージカルなだけに大人には物足りない感じはいなめないです。国同士の利害関係云々うんぬんといったことは見事に排除されていて、『国や習慣が違っても、相手を信じ、理解する心』、『困難に立ち向かう夢と勇気』の大切さなどに重きを置かれていて、とても道徳的な内容になっています。

一方、小学生以下の子どもたちの反応は、時々大笑い、時々モジモジという感じでした。

日本人とアメリカ人が出会って初めてコミュニケーションをとる場面や、アメリカから帰ってきた万次郎の話が理解できず、お役人たちがトンチンカンな反応を返すところなど、ユーモアたっぷりの場面ではとても楽しそうな笑い声が上がっていました。

ただ、方言だったり、お殿様とのやり取りなどの堅苦しい場面ではモジモジする子もチラホラ。

娘はNHKの朝ドラ『らんまん』で土佐の方言を聞いていることもあってか、なんとなく理解できたとのこと。方言や時代劇の言葉遣いなどに慣れていない子だと少し難しいかもしれません。

「なんとなく程度しか理解できないなら、高いお金払ってまで観せる必要があるの?」と思われる方もいると思うのですが、私は結果的に観せて正解だったなと感じています。

子どもに観せて良かったと感じたわけ

この作品では、ジョン万次郎の他にも有名な歴史上の人物が登場します。

勝海舟かつ かいしゅう福沢諭吉ふくざわ ゆきち、薩摩藩主 島津斉彬しまづ なりあきら

この中で1万円札の福沢諭吉はやはり小学生にも知名度が高いのです。

娘は先日1万円札が福沢諭吉でなくなるのが「嫌だ!」と口をとがらせていました。2024年度から渋沢栄一しぶさわえいいちになりますもんね。

それに加え、娘はコミック版の世界の伝記で福沢諭吉を読んでいたのも良かったようです。

この舞台で諭吉が登場したときは、口を「あっ!」の形に大きく開け、目を輝かせながら嬉しそうに私の顔を見るという、わかりやすい反応をしてくれました。

Abdulmomn KadhimによるPixabayからの画像

点と点だった知識が線となって結びついた瞬間です。

親にとってはとてもありがたい反応の仕方です。(笑)

そして、もう一つ。この舞台を見るにあたって、ラッキーだったことがありました。

作品を観る少し前に、ミュージカルの舞台となった時代から何十年後かのジョン万次郎が、NHKの朝の連続テレビ小説『らんまん』に登場したこと。宇崎竜童うざき りゅうどう、いい味出してましたね。

「あぁ、らんまんのモデルとなった植物学者 牧野富太郎まきの とみたろうも同時代を生きた人なんだ」と。

ここでも点と点がつながるわけです。

ドラマでは2日程しかジョン万次郎は登場しなかったので、現段階ではしっかりとは点と点は結び付いていないかもしれないですが、記憶っていつ呼び覚まされるかわかりませんから。何十年後かに結び付くかもしれません。

ここがつながると、ミュージカルでは希望あふれる明るい未来を暗示するように結末を迎えたけれど、どうも万次郎はその後、若かりし頃に思い描いていたものとは違う不遇ふぐうの人生を送ったらしいことも想像できるわけです。

こんな風に芸術を楽しんでいる間にも、自然に様々なことに関心を抱くきっかけって生まれるんじゃないでしょうか。

「学びって教科書の中だけじゃないな」とホクホクした母でありました。

PublicDomainPicturesによるPixabayからの画像

今回私は、運よく点と点とがつながる瞬間に立ちあえましたけど、こんな風に分かりやすくつながることはまれかもしれません。

もしかしたら何ともつながらないかもしれません。

でも、芽吹めぶくかどうかは別として、子どもの心に何かしら種をけたとしたら親としては万々歳ばんばんざいな気がします。

最後に。やはり劇団四季の舞台の使い方は圧巻でした。全国上演作品なので「毎回違う場所でこれだけのことをするのかぁ!」と驚きました。音楽もさすが!楽しい!


娘はこのコミック版の伝記を読んでました。今の子どもたちにもウケる絵なので娘はこのシリーズの伝記を自分から積極的に読んでました。

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諦めていたワクワクを味わう手段、探せばあるもんですね。

日々の中にキラキラを!

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